タロットの御主人様。〈7〉 (電撃文庫)

価格: 620円 レビュー評価:4.5 レビュー数:2
相変わらず真正ヘタレ主人公な秋人だが、本巻でも前半でそれが顕著に出ていてやきもきする。文化祭でクラス一丸となって頑張っている中、自らの失敗に怖気づいてダメ男振りを晒してしまうが、真冬やアメジスティアの激励とも受け取れる叱責により自覚して変わろうとする意識が芽生えてからの後半は実に良かった。本来、秋人の能力が凄いことはこれまでも見え隠れしていたが、本巻でとうとうその一端を見せるに至った場面はなかなかのカタルシスもあった。障害となっている「右目」(何らかの封印を施されているのだろうか?)が本格的に覚醒(?)したら確かに凄そうである。ただ、そのトリガーが本巻ではどうも「本当の本気」を出すことみたい